ガリヴァー旅行記


ガリヴァ旅行記 (新潮文庫)

ガリヴァ旅行記 (新潮文庫)


ちょっと気になって再読してみました。初読はたしか小学生の時、巨人国までの簡易版でした。その後中学か高校の時詳注の入った完訳版を読み、その歴史的背景(当時のイングランドの政治の風刺)なんかに感動したものです。

今回の再読では、まず作者のスウィフトの悪意と皮相に感動しました。馬の国のヤフーという畜生の姿となって馬に支配される下劣な人間の姿、ラピュタ国の歪んだ学者像等々。そして最終的に人間を嫌悪し馬のみに心を許すガリヴァーの姿で終わる結末は、著者のいろんな意味での悪意が爆発していて実に素晴らしい。

ほかにも、西洋への風刺でありながら、他国へのまなざしは非常に西洋的であるという観点からの分析もなかなか面白い。

でも、やはりFT、SFファン的には空飛ぶ島ラピュタ、小人の国、巨人国、馬の国の実に詳細で、でもどこかおおらかな(時代がかった)描写に身を任せていくという楽しみ方も捨てがたいと思うのでありました。 ラピュタのイマジネーションは今読んでも感動します。(ちゃんと磁石っていう設定もあるしね)